沖縄のコンクリート住宅で雨漏り?意外な3つの原因と特定方法

【OREXブログ編集部】

「コンクリートの家だから、雨漏りなんてしないと思っていた」

沖縄にお住まいの方から、よくそのようなご相談をいただきます。確かに鉄筋コンクリート(RC)造は頑丈ですが、実は「雨漏り」のリスクと無縁ではありません。

むしろ、沖縄の強烈な紫外線による劣化や、台風時の横殴りの雨によって、予期せぬ場所から雨水が浸入するケースが後を絶ちません。しかも、コンクリート内部を水が伝うため、侵入箇所と雨漏り箇所が離れていることも多く、原因特定が難しいのが特徴です。

この記事では、沖縄のRC住宅で雨漏りが発生する「主な3つの原因」と、それを特定するための方法について、専門家の視点から解説します。


目次

  1. 原因1:外壁の「ひび割れ(クラック)」
  2. 原因2:サッシ(窓)周りの「シーリング劣化」
  3. 原因3:屋上の「防水層」の切れ・膨れ
  4. 原因を特定するための「調査方法」

コンクリート住宅の雨漏り原因で最も多いのが、外壁のひび割れからの浸水です。

コンクリートは「乾燥」と「熱」で動く

コンクリートは非常に硬い素材ですが、実は気温の変化によって膨張と収縮を繰り返しています。特に沖縄は、昼間の強い日差しによる高温と、夜間の冷却、あるいはスコールの急激な冷却によって、コンクリートに大きな負担がかかります。

この動きに耐えきれなくなると、外壁にひび割れ(クラック)が発生します。

ヘアクラックと構造クラックの違い

  • ヘアクラック:髪の毛ほどの細いひび割れ。塗膜表面だけの割れであれば緊急性は低いですが、数が増えるとリスクになります。
  • 構造クラック:幅が0.3mm以上あり、深くまで達しているひび割れ。ここから雨水が直接内部に浸入し、雨漏りや鉄筋の錆(爆裂)を引き起こすため、早急な補修が必要です。

▼ヘアラック(幅が0.3mm未満)

▼構造クラック(幅が0.3mm以上)


外壁にひび割れがないのに雨漏りする場合、次に疑うべきは「窓(アルミサッシ)」の周りです。

ゴムパッキンの寿命は意外と短い

コンクリートの壁とアルミサッシの隙間には、雨水の浸入を防ぐために「シーリング(コーキング)」というゴム状の材が充填されています。

このシーリング材は、沖縄の強い紫外線にさらされ続けると、約5年〜10年で硬化し、ひび割れたり、痩せて隙間ができることもあります。

台風時の「吹き込み」の正体

普段の雨なら問題なくても、台風の時だけ雨漏りする場合、このサッシ周りのシーリングのわずかな隙間から、強風に煽られた雨水が吹き込んでいるケースが多く見られます。

サッシ周りのシーリングを打ち替える(新しくする)だけで、雨漏りがピタリと止まることも珍しくありません。


沖縄の住宅に多い「陸屋根(平らな屋根)」は、雨漏りのリスクが高い構造でもあります。

沖縄の強い紫外線が防水を破壊する

屋上のコンクリート床面には、ウレタン防水などの防水工事が施されています。しかし、屋上は建物の中で最も過酷な環境にあります。

直射日光(紫外線)と熱の影響を受け続け、防水層が劣化してひび割れたり、膨れたりします。そこから雨水がコンクリート内部に浸透し、下の階の天井にシミを作ります。

排水口(ドレン)の詰まりも要注意

防水層自体に問題がなくても、排水口(ドレン)に枯れ葉や泥が詰まり、屋上がプールのようになってしまうと、防水層の繋ぎ目や立ち上がり部分から水が浸入することがあります。定期的な清掃も重要な雨漏り対策です。


雨漏りの厄介な点は、「水が出ている場所」と「水が入った場所」が必ずしも一致しないことです。

目視だけでは限界がある

「天井のここが濡れているから、その真上が原因だろう」と思って補修しても、雨漏りが止まらないことはよくあります。水はコンクリート内部のわずかな隙間を伝って、意外な場所へ移動するからです。

散水調査と赤外線調査

プロの雨漏り診断では、以下のような方法で原因を科学的に特定します。

  • 散水調査: 疑わしい箇所に実際に水をかけ、雨漏りが再現するかを確認する確実な方法です。
  • 赤外線サーモグラフィー調査: 特殊なカメラで壁面の温度変化を撮影し、内部に水が含まれている(温度が低い)経路を可視化する方法です。

沖縄のコンクリート住宅における雨漏りは、建物の老朽化が進んでいるサインです。

  1. 外壁のひび割れ
  2. サッシ周りのシーリング劣化
  3. 屋上防水の劣化

これら3つの原因を早期に発見し、適切に対処することで、建物の寿命を延ばすことができます。

「天井に小さなシミができた」「カビ臭い気がする」といった些細な変化を見逃さず、早めに専門家の診断を受けることをお勧めします。

OREXでは、経験豊富な専門家が雨漏りの原因を突き止め、沖縄の気候に合わせた最適な防水・補修工事をご提案します。原因不明の雨漏りにお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

OREX 外壁塗装・防水工事ページ:https://renov.orex.okinawa/exteriorwall/

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